並四(Home made ?)

出力管も26Bの廉価版の並四ラジオです。ツマミの目盛りには“ARG Radio”とありますが、
ラジオ屋さんが組み立てたものか、又は自作品のようです。年代は不詳です。
足がないので、シャーシ固定ネジが床に当たってしまいます。足が付いていた形跡もないので、
元々のようです。
低周波トランスと電源チョークの断線、出力管のフィラメント断線と重傷でした。
出品説明では、徐々に鳴らなくなったとのことでしたが、本当かどうか怪しいです。
同調、再生とも松下のシールドバリコンが付いています。軸をカットしていますが、切断面が
いかにもアマチュア的です。シャーシ構造からするとエアバリコンのような気もします。
電源スイッチは右側面にありますが、接触が怪しいので分解清掃しました。
スイッチの構造を知るのによい勉強になりました。

入手は2004年7月。
球構成:UY-27A, UX-26B, UX-26B, KX-12B
(2006年1月)



入手時の回路
修復後の回路
注:回路は拡大して見てください。
また、動作を保証するものではありません。



球は、左より12B, 26B, 26B, 27A。端子は、左からSP, ANT, PU。


入手時のシャーシ。トランスの前はチョークで断線しています。右は電源SW。


中央の1:3低周波トランスは断線。大きなチューブラコンが追加されています。


検波部拡大。グリッドリークはリードがぐらついています。
四角いマイカドンは0.002μF。


松下のシールドバリコン(ポリバリコン)。軸が乱雑にカットされています。


左が同調用No.715で約360pF、1MHzでQ=64と損失が大きいです。
右が再生用No.717で約70pF。


取り外したコイル。


松下のマグネチックSP。状態は綺麗です。


部品を取り去ったシャーシ。


修復後のシャーシ内部。グリッドリークはそのまま使用しました。


修復後の上面。チョークは30H。電源スイッチも分解清掃済。


綺麗になった正面。

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