二葉商会電機工作所 No.40 四ペン式 

製造元は二葉商会電機工作所。側面に「Daimaru」の銘板があるので大丸デパートで
販売していたのではと思われます。
ツマミがバラバラです。簡単な取扱説明書が付いていました。
回路的には、青年四号A型とほぼ同じ回路になっています。
入手時の回路は、こちらです。

入手時:UY-24B(欠品), UY-24B(マツダ), UY-47B(欠品), KX-12B(欠品)
外形寸法:約W287×H290×D190(突起部除く)
製造時期:不明(昭和17年頃か?→二葉商会は昭和12年(1937年)には二葉電機になっているのと、
使用真空管から昭和17年頃と推定)
(2010年5月入手)


裏から見たところ。裏蓋はオリジナルのようです。


 裏蓋を外したところ。真空管が1本しかありません。 24Bにはシールドケースが付いています。


シャーシを取り出したところです。チョークコイル2個は断線しています。
真空管は検波段のみ残っており、手持ち真空管から補充します。
但し、UY-47B==>3Y-P1、KX-12B==>KX-12F で代用しました。


スピーカが脱落しています。ダイヤルは一応スピーカに固定されています。


シャーシ内部です。左上のチョークコイルは断線しています。
どこまでがオリジナルなのかは分かりませんが、3個のチョークコイルがバラバラなので
何回か修理したようです。


内部に貼り付けられた製造元での試験票です。


裏蓋に貼り付けられた電力会社の試験票です。
残念ながら会社名が判読できませんが、和歌山支店とあるので、
関西配電株式会社ではないかと思われます。
ここに17.5.5とあるのは、昭和17年5月ではないかと推測しました。


簡単な取扱説明書です。No.40というのが型名です。
表面が調整の準備、裏面に近距離受信法、遠距離受信法が夫々記載されています。
PDF版は、こちらです。



電源トランスの銘板です。1次側 100-110V 270mA、2次側 200V 25mA/2.5V 4.2A/5V 0.5A




2連バリコンは、METRAのVC 940。容量は45〜400pF



右がアンテナコイル、左が検波コイルです。アンテナコイルは1次側が断線していました。
巻線は高周波ニスで固定します。


電源スイッチ兼音量調整ボリュームです。センターがシャフトに接続されているので、
シャーシへの取付は絶縁する必要があります。接触不良のため分解清掃して復活しました。
古河電気工業、500kΩ。



マグネチックスピーカへの入力ACカップリングコンデンサ(2μF)ですが、
内部を一部取り出して、2.2μFのケミコンを入れます。


シリコンで埋めて端子を付けると、見た目もほぼ元通りになります。


ブロックコンデンサの代わりに、ケミコンを組みます。1μF+1μF+4.7μF+4.7μFの4個です。


修復して電圧チェックしているところ。


修復後です。チョークコイルは、東映無線でやや大きめのものを調達しました。


レトロなSGで受信周波数の確認です。トリマの調整をします。


スピーカとダイヤルを組立てた状態です。


ケースに入れたところ。


修復完成です。
ACライン1次側にコンデンサを入れていないのでアンテナだけだと少し感度不足ですが、
このままとします。


暗くするとこんな感じです。。

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