ナショナル国民受信機 Z-3(その2)


以前にZ-3を修復しましたが、コイルが交換されていたりと、随分オリジナルからかけ離れた構成になっていました。
いつか部品が入手できたら、見直そうと思っていたところ、ヤフオクでジャンクが出ていたので、部品取りに入手しました。
写真の通り、まさしくジャンクの中のジャンクといった感じです。フロントパネルと底板だけで、
シャーシもボロボロに腐食していますが、シャーシ内部はオリジナルに近い形で残っていました。

真空管は、58, 57S, 3YP1, 12Fです。オリジナルは、24B, 24B, 47B, 12Fなので、
通常は24B→57Sなのですが、RF増幅がソケットごとUZ管に交換されています。
(2009年6月入手)


シャーシ上面と電源トランスは、無惨な姿です。ネズミの尿かもしれません。
バリコンの羽根が腐食でボロボロなので回転しません。ここまで酷いのは初めてです。
スピーカの配線はビニル電線ですので、戦後に修復したようです。残念ながら、マグネチックコイルは断線しています。
シャーシ内部は、下の写真のように、何とか主要部品が使えそうな状態です。それにしても、
あまり気持ちの良い状態ではありません。



流用できそうな部品です。
アンテナコイル、検波コイル、RFC、ボリューム(再生調整用)、抵抗、電源チョークですが、
やはりマイナス側のチョークは高圧が印可されないので、断線しにくいようです。
残念ながら検波管の負荷となる低周波チョークトランスは断線していました。


左がアンテナコイル、右が検波コイルです。
検波コイルは、シャーシ上面に取付られていましたので、1,2次間の絶縁が部分的に腐食しています。
また、見るからにボビンの色が黒くなっています。かなりQが劣化していると思われますが、このままとします。
但し、1次側(外コイル)の断線だけは修復しました。


前回修復したラジオに部品を組み込んだところです。コンデンサが小さいのですっきりとしています。
低周波チョークは、内田ラジオで購入した200Hです。アンテナコイルからグリッドに接続する配線は、
メッキ線によるシールドが施されていましたので、シャーシ内部のみシールド線としました。
電源のケミコンは、回路図に従って修正しています。


検波コイルの様子。
コイル内部に、グリッドリークが組み込まれています。コイルトップの端子は、単なる中継端子となっています。

最終的な回路は、こちらです(PDFファイル)。
無信号時のハムが気になりますので、チョーク周りの配線見直しが必要のようです。
前回の修復に比べて、大幅に感度がアップしました。アンテナ無しでも、ローカルが何局か聞こえます。
2〜3mのアンテナを接続すると、再生ボリュームで感度を下げないとうるさいくらいです。
但し、予想通り、選択度が悪いです。トリマを再調整すれば少しは改善するかもしません。

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